![]() 病院長 荒瀬 誠治 |
鳴門病院の平成23年、及び24年への思い
鳴門病院をご支援してくださる皆様に、旧年の感謝とともに新年のお喜びを申し上げます。
平成23年は日本中が我を忘れて惨い大災害と戦った年でした。私達は心を東日本に向けながら、粛々と日々の診療を行い、地域の皆さんから鳴門病院への信頼感をますことに全員で努力してきました。院長の仕事は病院の方向/目標を示し、全職員のベクトルを一方向に向けるとともに、目標達成の環境を整える事でした。鳴門病院は目標を“地域医療支援病院になる”と決め、準備をする一連の行為を通して医療の充実をはかったところ、全員の努力が実り、10月25日に地域医療支援病院に指定されました。私達の医療がきちんと評価されたわけで、最も嬉しいことでしたが、地域医療支援病院にふさわしい病院への脱皮が課題として残されました。
そこで平成24年、鳴門病院の大目標を“地域医療支援病院にふさわしい病院になる”とし、具体的目標を「あらゆる部署で平成23年度以上の結果を出す」と決めました。がんばりの結果が数字に出る少し厳しい目標となりますが、もちろん量的変化・改善だけではなく、質的改善や効率変化、等々も考えながら昨年以上の医療努力を続けたいのです。病-診/病-病連携を徹底的に推進し地域の皆様の要望に応える一方で、鳴門病院にふさわしい医療が提供できるように、風通しの良い動きの早い組織を作り、必要ならば増員をはかり、最適病床数も見直すことにもなります。その中で、全員が今以上の力量を身につけ、得意医療の領域が広がれば最高と思っています。私達は、全てに素早くかつ丁寧に対応する努力は惜しみませんので、皆様には今まで以上に鳴門病院を信頼していただければこれ以上の喜びはありません。
一方、平成20年、鳴門病院をはじめ全国の社会保険病院は独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構(RFO)に放出され、存続基盤を無くし、根なし草となりました。このような病院群の受け皿として23年6月に新しく独立行政法人地域医療機能推進機構への改組が発表されましたが、新機構の組織形態、移行時期、当院が新機構へ移行できるかどうか、等は未だに何もわかっていません。そのような中、平成23年秋に徳島県から鳴門病院譲渡の申入れがなされました。私達は公的病院としての存続基盤が保障されることが鳴門病院の役割を果たす上で最も重要と考え、県の意向をありがたく受け入れました。そして、12月21日には厚労省より当病院の県への移譲が発表されました。この間、地域の皆様、医師会、行政の皆様方が公的病院としての鳴門病院の存続を支援し続けてくださった事に感謝以外の言葉はありません。私達は徳島県と一緒になり、今まで以上に地域医療を充実させてゆきます。これまでに行政機関の病院から各種法人への移行例はありますが、公益法人所管の病院が行政機関(県)へ移行した例はほとんど無く、行程は楽な道ではないと思います。しかしながら鳴門病院は泣く泣く嫁にもらわれてゆく娘ではなく、嫁ぎ先を自ら選んだ自主性に富む独立心旺盛な娘です。何があっても「地域医療の充実」という目標からぶれないよう、また健保鳴門病院60年の歴史の中で先人らが作り上げてきた病院の立場をしっかりと自覚し、後になって地域の皆さんや職員らが後悔しないように移譲の準備を整えてゆきます。皆様から今まで以上のご支援をいただければ幸甚です。
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